RotK1回目・腫れた目のまま first sightレポ
2/7、RotK先行上映を六本木ヒルズのヴァージンで観てきました。
席に着くそばから満席に満ちた期待感にゾクゾクしました。
ここ数ヶ月、予告編見るだけで目頭熱くなっていたRotKですよ!
これから何回見るのかわかったもんじゃないですがとりあえず、at the first
sightレポを書いてみます。
無神経にネタバレしてます。未見の方はご注意くださいませ!
今回はまだ余裕がないのであまり腐女子萌え視点は出来てませんが、基本スタンスは腐女子なのでご注意ください。
ラストで大泣きしたFotR、場違いなところで涙垂らしてたTTTとまた違い、
今回は開始30分で泣きの第1陣が来て、それからは波状攻撃のようにやられてしまいました。
なんかもう、前の2部で世界に入り込んでしまっているからもう、細かいところですぐ感動してしまうのですね。
全体的には、内容が盛りだくさんなのでシーンの切り替えが多くて、感動の余韻に浸りにくいところはあったのですが、
それでも原作から感じる雰囲気や精神を失わずに、映画らしい盛り上がりがしっかりついたこの作品に文句のつけようはないと思います!
私はこの話の、『ハッピーエンドに残る悲劇感』が大好きなので(後でフロドの項で書きますが)、ラスト数十分は大好きです。
キャラクターとしては何よりもデネソールとセオデンがベストだったです。
@メリピピ万歳!メリーの大人の階段
RotKが来るひと月位前から、私は何故かメリピピ大ブームだったのですが、これって何かの天啓かと思いましたよ。
メリピピは本当に大フィーチャーでしたよね!出すぎ!と言われてもいい!嬉しかったなー。
泣きの第1陣はメリピピの別れのシーンでした。
予告編では、メリーが"We shall see the Shire again"と手をがっちり握り、いつも通りピピンを励ましているシーンでしたが、
完成版では違ってましたよね。ピピンが凄い危険を背負ってガンダルフと旅立つ事を知って、
メリーはすっかりいつもの元気と自信を失って、茫然とした顔になってました。
ピピンに『また会えるよね!?』と聞かれても、『わからない、僕にはもう何もわからないよ』と答えています。
この『らしくなさ』に私はすっかりやられてしまったわけです。
フロドに続き、ピピンまで『指輪の力の向こう』に連れてかれてしまったメリーの絶望感。
もともと、実はシッカリ者のメリーのほうがピピンより脆く、メリーはピピンの芯の明るさに助けられている、という解釈をしていたので、
このあたりのメリーは大好きですねー。
そしてガンダルフとピピンが飛び出していくと、何も言わずにエドラスの城壁を駆け上って飛蔭を見送るメリー。
SEEだと、この後にメリーがセオデンに剣を差し出すシーンが来るのではないかしら。フロドとピピンのために命を賭けたいと思ってね。
エオウィンはメリーのことを、『彼は愛するもののために戦う資格がある』と言ってくれていますね。最高です(萌え含めて)。
セオデン軍の進撃の時、セオデンの"To the death !!",に続いて、メリーも"Death
!!"と叫んでますが、
このときの顔もとてもいいです。絶望と覚悟。ピピンと別れた後のメリーは、とても厳しい顔をしていますよね。
で、ペレンノールで魔王を刺して倒れたメリーを発見したピピンは"I'm here
to take care of you"と言ってます。
メリーの熱い思いは通じたのですね。そして戦場の花みたいに力強いピピン。いいシーンでした。
A続メリピピ万歳!ピピンは戦場の花だったなあ
予想外の登場度&活躍度だったピピンちゃん。面白いなあPJは!
いつものウッカリである意味大活躍した後は、フロドを抜く勢いのアイドルぶり。
デネソール謁見で、角笛を見たとたんにガンダルフの訓告を一切無視してボロミアの話を尊敬丸出しで語るピピン。
原作でも大好きなシーンなので見られて嬉しかったですね。
アラゴルンにとってと違う意味で、メリピピにとってボロミアの最期の戦いは衝撃のシーンだったわけでしょう。
そのあとファラミアとも交流を持ち(ビリーによるとピピンの近衛装束はファラミアの少年時のものだって!)、
デネソールとファラミアの捩れた関係に心を痛めています。
ファラミアを邪険に送り出したデネソールの前で歌を歌い、執政家の悲劇のために静かに涙をこぼすピピンの表情は最高でした。
ピピンは頭ではないところで、デネソールが本当の冷酷漢でないことを分かっていたのでしょうね。
しかし、忠誠を誓う場面でデネソールが自分の手の指輪にキスさせたときはどうしようかと思いました。
思わずピピン逃げて!とか言いそうに。デネピピとか(メリセオとか)どうですか(言われても)。
Bデネソールの名演
マジ、予想以上に素晴らしかったのがデネソールの名演技!
しらけさせずに一層悲劇感を誘う、静かな狂人の趣き。
ファラミアを死地に送り出すシーン(ここはファラミアの抑制の効いた絶望と悲しみと覚悟の表情と背中も素晴らしかった)、
そして息子に愛を伝えられぬまま最後の別れをして、その葛藤を無神経さと狂気に隠すように食べまくるシーン、
圧倒されてしまいました。
ゴンドール兵に『逃げろ!』と言う時や、霊廟での明らかな狂気のシーンよりも、この時のデネソールが凄かった。
頑なで自信に満ち、それでも見えぬ王へのコンプレックスに悩む為政者デネソール、
母に似て素直な長男ボロミア、自分に似た暗い洞察力を持つ次男ファラミア。
執政家の歪んだ家族愛の葛藤は、指輪物語のなかでも異彩を放つ近代的な重さがあって大好きです。
これが、シンプルなローハン王家の家族愛と対比するとまた際立っていいですよね。
あと、執政家関係ではファラミアの出陣の時ミナス・ティリスで、沿道の市民達がファラミア軍の足元に花を捧げてるシーン。
哀しくて哀しくて困った。忠臣蔵の四十七士の出陣みたいでした。
Cウエストゥ・セオデン・ハル!
実は、劇中で一番涙腺絞られたのがペレンノールを見下ろす丘でのローハン軍の出撃シーンでした。
セオデン様は本当に、アラゴルンとは違ったタイプの名君です。
ローハンの危機に来てくれなかったゴンドールのために何故出兵しないといけないのか、と頑固さを見せておきながら、
狼煙を見ると(助けを求められると)、どんな犠牲を払っても助けに行ってしまう。
それは、『世界平和のために』とか『人類のために』といった理想主義などではなく、
自国の国民と名誉、そして友国の国民と名誉、を護る為に剣を取るべしというシンプルな帝王学のような気がします。
だからこそメチャメチャにカッコイイ。
"To the death !!"という、悲劇的で壮絶な雄叫びが、即座に全ローハン軍に伝わっていく時、
あまりのかっこよさと悲しさに大泣きしてしまいました。
前列の兵士全員の槍や剣と自分の愛剣を触れ合わせて走るセオデン様には、
死地に出陣させる兵士達への父親のような愛情と、素晴らしいロヒアリム兵を持つことの誇りが溢れていました。
原作では、セオデンの最期を看取ったのがメリーでしたが、映画ではエオウィンでしたね。
『これで、誇りを持って父祖の元に参れる』というクラシックな今際の言葉はまた、最期まで名君としてふさわしくてまた大泣きでした。
Dモラトリアム・キングの最終型
王たることへの疑問を常に持ち続けるモラトリアム王アラゴルンは、意外なくらい最後までらしさ満載でした。
セオデン様が生まれつきの王ならば、アラゴルンは民心に推された王という感じですよね。
もちろん、死者の道では、自分にも、死者の王にも、自分が王であることをしっかりとclaimしていましたが、
黒門出陣のときの演説がまた彼らしかったですね。
『君達の目の中には、私をも襲うであろう恐れが見える』ってヤツです。
彼のようなナイーブな王様にとっては、自分の一存で兵達を死に晒すことにはすごい良心が痛むような気がするわけですが、
それでも"Today, we fight !"を決断する時は、アラゴルンが王となる瞬間であり、彼だからこそのかっこよさであると思います。
実は、この3時間20分で一番好きな(というか、感動した)台詞が、この時のアラゴルンの"For
Frodo !"でした。
本当に、アラゴルンらしく、ヴィゴらしく、すばらしかった。
ちなみに、このシーンの『小奇麗な白の木の鎧にオールバック』なアラゴルン、写真で見たときはあまり好きでなかったのですが、
実際に動いているのを見るとなかなかのお似合いでした。
しかし、予告編でエルロンドが"Become, what you are born to be !"と言い、アラゴルンがアンドゥリルを抜き放つシーン、
てっきり全軍に見守られた壮大荘厳なシーンだと想像していたのですが、
なんと、フード被って1人でやってきたエルロンドと、なんと寝間着のままノコノコ出てきたアラゴルンの、
結構お間抜けな舅と婿のご対面だったのには唖然としました。
Eこの世の外へ・フロドと指輪
フロドは最大の功労者なのになぜ他の仲間達に比べると不幸なまま終わるのか、とよく書かれているのを見るのですが、
フロドの哀しみこそが、指輪物語世界の魅力なのだと思っています。いかがでしょうか。
指輪を持った時点で、フロドは『この世界の内側』からはじき出され、戻ってこられない人になってる気がします。
それでもフロドは、自分がはじき出された世界をなんとか救うためにあれだけのことをするのです。
イライジャの悲しげな眉とこの世離れした美しい骨格、それだけでもうこのフロドの『色』が出てますね。
ホビット庄に還り、あれだけ愛した穏やかな風景と生活に戻り、それでも自分はもうそこに本当に帰ることは出来なくて、
そしてついには西への旅立ちを決意する、フロドの穏やかで哀しいあの別れの笑顔は忘れられないです。
最後にフロドはサムに"You can't be teared apart in two"という言葉を残しています。
一番愛した者に、自分も大好きだった生活を存分に楽しんで欲しいということなのだと思いますが、
サムはフロドの思いに忠実に応えようとしながらも、心どこかの部分はフロドの側に残ったままなのではないかしら。
滅びの山の、サムとフロドの最後の道行きのシーンは、どうしようもなくクサイけれど、やはり指輪世界の醍醐味ですよね。
絶望に倒れたフロドにホビット庄の春の話をするサム、
そして『私には指輪の重荷は背負えませんが、あなたを背負うことなら出来ます』という名台詞。
フロドを完全に理解することは出来ないけど愛しています、というのに近いですよね。
撮影の時イライジャを全然重たく感じなかった、というアスティンの談話も含めていいシーンです。
★初見でのマイベストシーントップ10
1, セオデン王とロヒアリムの出陣
2, ファラミアを送り出すデネソール、従容として従うファラミア、デネソールのバカ食いとピピンの歌
3, メリピピのお別れと再会
4, "For Frodo !!" byアラゴルン
5, セオデン王の立派な最期
6, 戴冠式でホビッツ4の前に膝を折るアラゴルン、それに続く群集
7, フロドに解雇されたサムの表情
8, フロドの最後の微笑
9, ファラミア出陣に道端に捧げられる花
10, 狼煙リレー
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