げんさくさいどくにっき・その1


映画第2部を観てから10年ぶりに原作の再読を始めました。
あらためてPJ監督とスタッフ&キャストの凄さに感動しました!
読んでいると、映画にないシーンさえ、目の前にあの映像でありありと浮かんでくるんですね。
これって、映画の作りが精密なことのあらわれだと思います。
中つ国世界の見えてない部分を想像させる力があるんですものね。
さらに、映画にない台詞とかも、あの俳優さんたちが喋ってる様子がこれまた脳内で自然に展開されてます。
本当にありがとうPJ!

それはさておき、原作と映画の微妙な違いを比べてみるのがとっても面白かったのでちょこっと書いてみることにしました。
まず映画の第1部にあたるところです。
削られてる部分や膨らまされてる部分、あっても流れ的には原作どおりなんですが。

まずキャラクター設定。
かなり個人的な印象なのであんまり本気にしないでくださいね。
原作フロドは映画フロドよりかなり大人でしっかりしてます。言うことしっかり言います。イライジャみたいに小動物目でじっと見たりしなさそう。
設定は50歳なんですよ。ホビットは人間より長生きなので、50歳といっても青年の部類に入るみたい(指輪の力で見た目老けないし)。
『分別ある大人』の一歩手前といった感じです。映画のイライジャ=フロドは少年と青年の境って感じですよね。
いずれにせよ夢見がちなインテリでみずみずしさをなくさないイメージはおなじです。
ガンダルフとサムはほとんど原作=映画に見えます。ビジュアルも性格も台詞も忠実。
メリピピもかなり同じ、メリはしっかり強気、ピピはうっかりで元気ってとこも同じです。
レゴラスは前にも書きましたが、結構イメージ違います。
映画レゴのもの静かで冷静、秘めた情熱のエルフ戦士、というよりはちょっと世間知らずな王子様って感じです。しかも結構頑固。
ロリアンを東京とすると裂け谷は仙台くらい、レゴの闇の森は盛岡くらいのイメージ(勝手に済みません)で書かれているのが面白かったりします。
ギムリは原作の方が数倍カッコイイです!これまた頑固ながら、礼儀正しい若武者の雰囲気あり。台詞も多いし。
ボロミアは性格とかは映画とほとんど同じですが、王様との絡みが多くて嬉しいですね。
台詞も重々しくてことわざとかよく言って、戦国武将の雰囲気かな。
立派でデカくてカッコよくていい男、て描写がよく出てきます。これまた嬉しい限り。
そして王様アラゴルン。この人は映画の印象とはかなり違いますよ!初期からかなり偉そう
ピンチになると身分を明かして(これがまた、名乗りが長い長い!名前言うだけで4行くらい)、へへーってなるあたり、水戸黄門を感じます。
さらに王様になる気満々なあたりが映画ゴルンと違うところ。
原作ゴルンもカコヨイですが映画としては、フロドとゴルンの成長物語が中心になってるのは成功と思います。

カップリング的には、第1部はアラボロ優先、次にアラレゴとかアラフロとかって感じです。
アラゴルンのフロド可愛がりはなんか妬けます(何?)。

ビルボの誕生日で幕を開ける始まりかたは同じです。
でも、原作だとビルボがフロドに指輪譲ってからフロドが旅立つまで20年のタイムラグが。
ガン爺に言われてコッソリと旅立ちの準備をするフロドを出し抜いて、旅に付いて行く策略を練るメリピピが超可愛くて好き!
映画では偶然巻き込まれてましたがね。
メリーなんて豪族ブランディバック家の跡取りで、かなりシッカリしてるんですよ!ピピンはメリーに憧れてる感じ?
馳夫とブリー村で出会うまでの4人の旅がかなり長くて、ヨコシマな読者にはかなりキツイところです。
馳夫の登場シーンはほとんど映画と同じですが、台詞がオッサン臭いのが妙に気になります。
映画で馳夫がフロドを2階に引っ張り上げて叱るシーン大好きなんですが。
風見が丘(Weathertop)でフロド負傷、裂け谷から迎えにくるのはアルウェンではなく、偉いエルフの殿、グロールフィンデル様。
映画では出てこなかったですがカッコよい雰囲気たっぷりで、ついハルディア様ビジュアルを想像して読んでました。

裂け谷のエルロンド会議は映画とかなり違うので読みどころです。
あんなにキレイにまとまってないんです。
ボロミアが吠えるところは同じですが、アラゴルンは立ち上がって剣を見せて自分で名乗るし(このあたりアラボロ的緊張感漂ってて、これはこれで非常に美味ですが)。
(レゴに身分を明かさせる演出は憎すぎるよ監督!最高!)
レゴなんか、闇の森で預かってたゴラムを逃がしちまったことを報告する情けない登場だし。
挙句の果てにサムメリピピ以外のパーティーはエルロンドにいつの間にか選ばれてるし。
映画のパーティー結成シーンのうるわしさはありません。
さらに、アラゴルンとアルウェンの絡みもほとんどなし。ペンダント渡しのシーンもなし。
ちなみにあの『エルフの石』付きのペンダントは原作ではブローチで、ロリアンでガラドリエルにもらってます。
石は白じゃなくて緑だし。緑だとさらにレゴに貰ったっぽくて怪しいからやめたのか監督。
余談ですが、会議で一番萌えたのはボロミアが裂け谷を訪ねてきた理由。
戦況芳しからぬゴンドールなんですがボロミアは『の夢枕に不思議なお告げがあった』といって、
その解釈を求めて裂け谷のエルロンドに会いに来ているのです。
弟=ファラミア。つか弟と一緒に寝てるんですかボロミアさん(←違います)。
瞬間、悪夢にうなされるファラミアを心配そうに見守るボロミア、要するに兄弟同(削除)な映像が流れました。

で、旅のお仲間旅立ちになるわけですが。
これがまた、協調性に欠ける欠ける!妙に仲良しコヨシじゃないところがリアルでいいです。
皆頑固だし言いたいこというし、ナショナリストっつかただのお国自慢っつか。
ギムリはもちろん頑固ですがレゴラスも『だってエルフ最高だもん』て感じだし、ホビッツまで我がままだし!
アラゴルンは人間なのにお育ちのせいでかなりのエルフかぶれを随所に見せ、
そのことにどうしても鼻持ちならないものを感じるボロミアが可笑しいです。
『幼稚園から有名私立だからって』とか『お仏蘭西帰りだからって』とかに近い感じでしょうか(笑)。

ボロミーがメリピピに剣の稽古するシーンも原作にはないのですが、
何故か危ないところでメリピピを抱えるのはボロミアでサムフロを抱えるのはアラゴルンなんですね。ボロメリピピはやっぱり可愛くて大好きです。
雪山カラズラスシーンがまた笑えます。
ボロミアとアラゴルンが『俺らの逞しい身体を見たまえ!』とばかりに必死で雪をかきわけるそばを
レゴが『太陽をつれてきますよ!』(このセリフ・・・オーリィに言って欲しかったね)って飛ぶように走ってっちゃうのが大爆笑。
ホビッツにまで、大丈夫かこのバカエルフ、と思わせたこと請け合い。
モリアは映画とほとんど同じですが、ギムリたんの男前ぶりがポインツです。
(ガンダルフ落ちても感動できないのは先を知っているからってのも同じ)

ロリアンのシーン、原作だと結構長いんですよ。ハルディア様と旅の仲間の絡みも多い。目隠しのくだりも捨てがたい。
(たぶん)思い出のロリアンの丘でアラゴルンが独り、『さよなら、美しきアルウエン』て呟くシーンはこれまたヴィゴ映像が浮かんでやられました。
別れる覚悟かYO!てのは泣かせますねヤパリ。
レゴの『言わない、悲しみが増すから』はちゃんと原作にもあります。このあたりのレゴは珍しくエルフらしい。
映画のガラドリエルはちょっと怖い雰囲気出してましたが、原作では強くて美しい素敵な女王様です。
ガラドリエルとギムリの絡みがいいんです。ギムリ凄くいいこと言ってかっこいい。
ガラドリエルとフロドの絡みもいい。指輪を拒んで"I have passed the test"て言うガラ様、いいなー。
ガラ様が旅の仲間に授け物をするシーンも、どうして映画で削られちゃったのかなあ(SEEにはあるらしい)。
原作だとここでアラゴルンが『エルフの石』を授かるのです。

ロリアンから川下り、古代王の石像のシーンのゴルンは王様になる気満々でまた笑います。
でもまたこれがカッコイイ(目に光をたたえ、髪を風になびかせて・・・みたいな!)んですがね。

そしてパーティー離散とボロミア陥落。
基本的な筋書きは映画と一緒ですが、ボロミアの最期の戦いのシーンは映画の方がずっとずっと感動的に描かれてます。
アラゴルンとボロミアの別れの台詞は原作の方があっさりしてますが、デコチューは原作のままなんですよ!!
しかも、まだ生きてるうちにやってます!!
さらに泣かせどころは、ボロミアがアラゴルンに告白した『フロドから指輪を奪おうとしたんだ』という事実を、アラゴルンは仲間の誰にも言わないんですね。もう、アラボロご馳走様シーンです。

ボロミア葬送のとき、アラゴルンとレゴラスが一緒に哀悼歌を歌うあたりも萌えです。
ヴィゴ版ゴルンとオーリィ版レゴで想像するとよだれが出ます(何故)。
いよいよ第2部はアラレゴってことでしょうか。切り替え早すぎるよ王様(違)。

第2部に入ると早速エオメル様登場です〜!!
楽しみに読みます〜!

というわけで第1部レポおしまいでした。




帰る。