アラレゴ妄想リターンズ・深読み悲恋編



『レゴラス。僕の未来が見えるの?』
『貴方の身体は太陽の匂いがする・・・エステル、良い旅を』

私は旅立つ貴方の燃ゆる頬に掌をあて額に唇を寄せ
太陽の匂いのする身体を誘惑しようかと迷った

名残惜しい唇を離したのは
いずれ重き荷を背負う貴方を惑わすことを懼れたから
否、違う
いつか貴方をうしなう
みずからの苦しみが怖かったからだ

永のいのちこそ私を臆病にする
貴方の燃ゆる頬 その熱が欲しい

いつか貴方が最後の旅に出るときが来たならば
貴方を援け、護ることを誓おう


『さあ、往け、エステル』

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また突然すみません。
エステル20歳、野伏として辛く長い修行の旅に、裂け谷を旅立つとき。
エステルとはアラゴルンの幼少期の変名です。
王の血筋を引くアラゴルンは父を早くに亡くし、裂け谷のエルロンドの元で養育されました。
身分がばれると危険なので、エステル(エルフ語で『希望』)と呼ばれていたんですね。
(そんなことが書いてある本が『追補編』です。マジ腐女子想像力刺激する素敵本です!)。
もちろんその間にレゴと知り合っているはずですよね。

上のはアラレゴにハマり初めの頃に書き散らしたもののひとつです。
で、今回はより悲恋度の高いアラレゴを語りたく思います。
今回、前回にも増して偏見の塊ですのであまり気にしないで読み流すか逃げるかしてください。

アラレゴは幸せでも悲しい結末が待っているのが定番ですがねー。
TTTの映画があまりにもラブラブオーラ出過ぎなので(それはそれでブラボーですが)深読み的に悲しい方向へ行ってみます。

ずばり種族差。
指輪を見ていて感じるのは、死すべき運命の人間よりも不老不死のエルフのほうがずっと哀しく書かれているってことです。
(特に映画ではそうですよね。有限の命をこそ燃やせ、人間よ誇りを持て、というのも監督のひとつのメッセージかもしれません)
人間に惚れてしまったエルフは有限の者ならではの熱さに惹かれる(もちろん髭とか精力絶倫にも惹かれる)のかなあと。
それでも同じ感情を共有することはできなくてもどかしいとかね。
レゴのようなエルフにしては直情タイプならなおさら!


そんな見方で(偏見で)あのシーンです。
TTTヘルム峡谷戦前の『レゴ弱音』シーンです。
最初は『可愛すぎるよレゴ!』って見方してたんですが、ひねって見ればアラレゴの溝を感じるシーンにもなるわけです。

『戦況は絶望的だ、皆死んでしまう』というレゴに、
アラゴルンは『ならば私もともに死ぬ!』(元台詞はI will die as one of themだったかな?)って、結構逆上して叫ぶんですね。
アラゴルン的にはかなりカッコヨイ台詞です。
王様としての民とともにある自覚とか、人間としての誇りとか、そういうものが感じられて。
でも、レゴ的にはかなりGショック(cスマスマ、古!)と思われます。
同じ熱をもてない自分に愕然とする、みたいな。
そしてアラゴルンが王様らしくなってゆくってことは、レゴにとっては遠くなってゆくことですものね。

その後、レゴは2931年の年の功でしっかり自分を立て直して、アラゴルンの元に戻ってきます。
『貴方は信頼に足る人だ』
て言って剣を(アンドゥリルだぜよ、あーカッコエエねえ!)手渡すと!
レゴ的には届かない思いを吹っ切って、自分にできること(=アラゴルンを援けること)をしようと決心して。

そんな決心があの名シーン、城壁でレゴがアラゴルンに『友が一緒だ』って余裕の笑みを見せるところにつながると!
(何回も書いてますがあのシーンは初回からTTTマイベストシーンです、晴れ晴れとしたレゴ(ギムも)の顔を見たアラゴルンのいとおしげな、それでいてちょっと呆れたふうの表情がサイコーです)
レゴはアラゴルンとともに、そして彼の為に弓の腕を奮える事をよろこびながら、
偉く、遠くなってゆく彼をさみしく見つめるんだなー・・・。
顔はあのキレイな笑みのままで!


・・・・・うわ、嫌な感じに入り込んでしまってました、反省。
もう私の中で、レゴ=報われない恋の図式が出来てしまっている模様です。
そんなことはおくびにも出さずに涼しい顔をして髪を風になびかせたりしているレゴが愛しいのであり。
『言わない、かなしみが増すから』
自分自身にすら気持ちを隠すのが数千年の経験の英知だとしたらエルフってつらい生き物です。


逆にアラゴルンの側からしたらどうなんでしょうね。
少年期に憧れを抱いていた、強くて美しい、でも他の偉いエルフたちよりちょっと血が通った感じのするレゴラス。
焦がれているのは自分の方だと思っていたのに、いつの間にか矢印の向きは逆転しているのだと気付いたのは、
指輪の旅の途中だったのでしょうか。
(指輪キャラの腐女子視点で面白いところは、天然キャラがあんまりいないことです。確信犯で悶々とする皆さんが大好物です)
エステルの淡い想いが報われたのが、少し遅すぎたってとこでしょうかね。
レゴに触れたいと思ったときには、自分の立ち位置はどうにも微妙になっていて、断ち切るようにレゴを拒んだり。
あるいは、優柔不断にレゴに寄りかかる王様っていうのもレゴ辛そうで悪くないんですが・・・。


あー、どっちがいいですかねー、種族を超えてラブラブなのと、目に見えて悲恋なのとー。
どっちも美味しくいただけちゃうんですが!

とりあえず今回は、
人間であることに迷いなく誇りを持つアラゴルンと、
アラゴルンと会ってから永遠の命などいらないのにと思うレゴラス
逝ってみました。
おあとがよろしいようで。




呆れた(つか勝手にやっとれ)